中古家具屋をやっていると、ある特定のメーカーを扱う新品家具屋さんと違って、あらゆるメーカー、国籍、年代の家具を見ることになる。
この仕事を始めて14年、ほぼ毎日いろんな家具を見てきて出会った家具の数はゆうに万は超えていると思う。
高級メーカーだからといって良い家具でもなく、無名だから悪い家具でもない。良い家具には理由があり、その見分け方を少し伝えようと思う。
~良いソファの見分け方~
➀ クッションにダウンやフェザーを使っている。
ちなみにダウンとフェザーの違いはダウンは水鳥の胸の部分の毛で一匹に10g~20gしか取れない貴重なモノ。フェザーは羽軸のある羽根のことで、その中でも取れる部位でスモールフェザーとラージフェザーがある。
よく使われているのはフェザー(羽根)の方で、クッションの中身を手で握るとパリパリっと音がする。ダウンとフェザーの混合のモノもある。
クッションの中にすべてダウンやフェザーが入っているクッションはけっこう重量もあって座るとゆっくりと空気が抜けていき、吸い込まれるような座り心地だ。
背もたれクッションだけではなく、座面のクッションにもダウンやフェザーを使っているとかなりいい!
アクタスで取り扱いのあるアイラーセンのビッグカールトンソファや無印良品のダウンフェザーポケットコイルクッションのソファはダウンやフェザーをふんだんに使っていてなかなかの座り心地だ。
➁ 本体の張地やクッションの縫製の出来がいい。
生地が良いのは当たり前だが、いいソファは縫製がしっかりしている。ステッチも細かく、均等でずれが無く縫ってある。
クッションのファスナーもYKKなどのしっかりしたメーカーのモノを使っている。メーカーオリジナルのファスナーを使っているモノもある。
一流の素材で一流の職人がしっかりと縫製しているソファは出来がいい。
その他、古いソファでも鋲打ちやパイピングなど、もう一手間が加えられているモノもいいソファ。鋲はひとつひとつ(単鋲)打ちつけてあるモノはなお良い。
フクラ(HUKLA)のエディナソファやカッシーナのマラルンガソファはさすがの縫製技術だ。
③ 脚や肘掛けなどの木部分が良い材を使用している。
木部にはオーク(ナラ)やウォールナット、チークなどの比較的高価な材で、もちろん無垢を使用している。
無垢材=(イコール)一枚板とよく勘違いされるが、それは違う。
一枚板はそのまま一枚の材(単板)でできている無垢材のこと。これは大きければ大きいほど高価。
その他に細めの無垢の木を継いでできている接ぎの無垢材があり、大きな幅の材は高価なので細めの材を継いで作っているのがほとんどである。
集成材も小さな無垢の材を寄せ集めたものなので無垢材である。
ちなみに無垢材かどうかの見分け方は重さもあるが、材の表と裏、サイドの木目のつながり、連続性があるかどうかを見るとわかる。
突板(スライスした天然木を張り付けた材)は表と裏、サイドの木目のつながりが不自然である。
良いソファは、木と木はビスや釘、接合金具を使わずに継手で接合されている。もしくは、釘やビスが使われていても、それが見えないように加工・処理されている。
やっぱりソファも無垢がいい。
日本のメーカーでいえばマスターウォールのウォールナット材を使用したデニッシュソファや
飛騨産業のオーク材を使用した森のことばシリーズのソファがいい。
ヴィンテージならハンス・J・ウェグナーのGE240ソファも素材感があっていい。
実は私の自宅でも使っている。
良い家具は、長く使っても古さを感じさせない。
使えば使うほど風合いが増し、ステキになってくる。
デザインも普遍的なものが多い。
さらに何かの事情で(引っ越しとか好みが変わったとか)売る時にも高値で買い取ってくれる。
もちろん、リ・スタイルで買取ります。
良い家具を買ってそれを売ってまたいい家具を買う。このサイクル。
インテリアを着替える。これがいい!
『インテリアをファッションのように着替えよう。』
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