奥深きヴィンテージ家具

奥深きヴィンテージ家具。でも決して敷居は高く無い。
気軽にチャレンジしてみて。

ヴィンテージ家具ってただ古いというだけでなく、カッコいい雰囲気をまとっていると思いませんか? そして、なんといっても奥が深い。まるで一つの学問のようです。
まず今回は、ヴィンテージ家具はおしゃれ上級者向けのアイテムだと思って、手を出せない方向けに、当店によく入荷するヴィンテージ家具を中心にテイスト別にそれぞれの魅力についてご紹介していきます。

北欧デザインのヴィンテージ家具

(著作者:rawpixel.com/出典:Freepik)
シンプルでミニマリストなデザイン:無駄のないデザインと機能性を重視し、モダンで洗練された印象。
自然素材の使用:特にチーク、オーク、ウォールナットなどの木材。また、天然の木目や木の質感が際立つように仕上げられることが多い。
軽やかなデザイン:軽やかで空間を開放的に感じさせる特徴。脚部が細く、曲線的な形状が多用され、重厚感を持たないのが一般的。
機能性:機能性を重視し、家具が実用的で使いやすいように設計されている。引き出しや収納スペースが多く備えられた家具がよく見られる。
北欧家具の特徴である、スッと伸びた細い脚に、ミニマムでありながらデザインもすばらしい持ち手。自然素材の美しさが際立ちます。
イギリスの家具ブランドが北欧諸国の影響を受けた北欧系の家具ラインの一例 「ストーンヒル / STONEHILLバタフライ センターテーブル」と「ジープラン / G-PLANのシエラ / Sierra サイドボード」

50年ほど前のデザインが現代の我々の美意識に共通し、琴線を揺らす北欧デザインの木製ヴィンテージ家具。ヴィンテージが持つ一般的なイメージとは違って格式高く気品が漂っています。
現在お部屋に木製家具が多いなら、このテイストがヴィンテージ初挑戦にぴったりだと思います。今お持ちの家具との相性も良く、お部屋の雰囲気をグッと格上げしてくれます。

北欧ブランドの名作ヴィンテージ家具

(著作者:vecstock/出典:Freepik)
同じ北欧のヴィンテージ家具でもこちらは北欧諸国の名高いブランドやデザイナーが手掛けたものになります。
優れたデザイン:優れたデザインが特徴で、その時代のデザインのトレンドや美学を反映。著名なデザイナーによって設計されたことが多く、そのデザインは独自性や美的価値を持っている。
高品質の素材と製作:高品質な素材を使用して製作されており、クラフトマンシップに優れている。特に天然木材、特にチーク、オーク、ウォールナットがよく使用されます。また、手作業で丹念に仕上げられたり、職人の手によって作られたりすることが多い。
時代背景を反映したデザイン:その時代の社会的、文化的な変化を反映している。例えば、1950年代から1970年代にかけてのデザインはミッドセンチュリー・モダンとして知られ、その特徴的なデザインが人気。
ミニマリズムと機能性:ミニマリストで機能的なデザインが一般的で、無駄のない形状や実用的な機能を持つことが多い。多くのデザイナーは、フォームと機能の調和を追求。
O.D.モブラー エリック・バック デザイン「model.50」アームチェア
フランス&サン グレーテ・ヤルク 「Model168」 イージーチェア
Møbelværk社 ソーレン・ジョージ・ジェンセンデザイン「model97」ロッキングチェア
アルテック アルヴァ・アアルトデザイン ダイニングテーブル

名立たるデザイナーの優れたデザインを、当時の形のまま所有できるということは、もはやステータスと言っても過言ではありません。簡単に手に入れることはできない高価な物になりますが、その価値は十分に理解でき、納得できると思います。

ジャパンヴィンテージ

北欧デザインを取り入れた日本生まれの家具のことを呼びます。日本ヴィンテージ家具は、日本の伝統的な工芸技術とデザイン哲学を反映しており、独自の特徴があります。以下は、日本ヴィンテージ家具の一般的な特徴です。
シンプルなデザイン: シンプルでミニマリストなデザインが特徴。余分な装飾や飾り気は最小限に抑えられ、機能性と実用性が重要視されている。
自然素材の使用: 主に天然木材が使用される。特に杉、松、栗、檜(ひのき)、桐などが一般的で、木の質感と色合いが重要視される。木の美しさを最大限に生かすために、木目が際立つように仕上げられることが多い。
日本人に合った家具作り: 低座椅子や座卓は、日本ヴィンテージ家具の特徴的なアイテムで、日本の伝統的な座り方に合ったデザインがされている。
美的バランス: 美的なバランスが重要視され、対称的なデザインや調和の取れたプロポーションが一般的。
北欧家具の特徴を日本人の体格、習慣に見事に落とし込んだ日本ヴィンテージ家具は、その美しいデザインと高品質な製作によって、多くの人々に愛されています。北欧家具との相性もいいので、北欧ヴィンテージ家具の次には是非日本ヴィンテージ家具も見てみてください。

アメリカンヴィンテージ家具

シェーカースタイル:アメリカの宗教的コミュニティであるシェーカーから派生したスタイルで、シンプルで機能的なデザインが特徴。シェーカーチェア、シェーカーキャビネットなど彼らの特有のデザインと機能性がヴィンテージ家具市場で人気。
ミッドセンチュリー・モダン:1940年代から1970年代にかけてのアメリカのデザイン運動で、シンプルな線と機能性を特徴とし、家具デザインに大きな影響を与えた。イームズチェア、ネルソンソファ、ハーマンミラーテーブルなど。
クラシック・アメリカン:チッペンデール、シャーター、フェデラル、クロックフット、クイーンアンなど、異なる時代や地域で製作された様々なスタイルが含まれる。これらの家具は高品質な木材や彫刻、曲線的なデザインが特徴で、アンティークコレクターに人気。
「イーセンアーレン ダイニングテーブル」と「シェーカーチェア ローバック」

伝統的なコロニアルスタイルから多宗教、広大な土地と歴史を持つアメリカらしく、一言に「アメリカンヴィンテージ」といってもそのテイストは多岐にわたります。しかし、どれを見ても渋いカッコ良さの中に、レトロな雰囲気も感じられます。洗練されたモダンなスタイルとは対照的に、どこか親しみやすさを感じる無骨なスタイルがアメリカンヴィンテージの魅力です。

ジャンク系ヴィンテージ家具

使用感がある: 使用感があり、傷や汚れが目立つことがある。これはアイテムが実際に使われていた証拠で、その歴史や過去の所有者の物語を物語っている。
個性的でユニーク: その状態や個性的な特徴によって、他の新しい家具とは異なり、ユニークさを持っている。インテリアデザインにおいて個性を際立たせるのに役立つ。
インダストリアルな雰囲気や童心を忘れない遊び心ある面白いものがお好きな方は、こんなテイストがぴったりくると思います。
お好みのヴィンテージテイストは見つかりましたか?
ヴィンテージの良さは、なんといっても長く人の手によって使われたことでにじみ出る「味」にあります。お料理の隠し味のように、ヴィンテージ家具をインテリアのエッセンスとして一つ加えてみてください。その「味」がインテリア全体の「個性」となり、輝きを増していくことでしょう。
(文:長谷川)

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