循環型経済・サステナブルな視点からの家具。

当たり前になりつつある循環する商品たち

パリ協定やSDGsの採択の後、多くの企業や投資家たちがサステナブルな事業を意識するようになり、今ではSDGsやサステナブル、持続可能な社会、エシカル消費などの言葉が一般的になってきました。
家具業界でも北欧メーカーを中心に、FSC認証取得に基づき管理された森から木材を仕入れていたり、素材を環境に配慮したものを使用したりと、地球や環境に優しい視点を取り入れた物作りはこれからも重要になってくる部分でしょう。

(FSC認証…森林管理協議会の規定に基づき、適切に管理された森林でとれた木材に付与される認証。)

リスタイルでも取り扱いのあるブランドでも、多くがサステナブルを意識したもの作りを始めています。
少しですがご紹介を。

100%リサイクル可能なチェア

Vitra/ヴィトラから発売された家庭廃棄物を原料とした再生プラスチックにガラス繊維を混ぜた「ティプトン RE」。
サーキュラーエコノミー=循環型経済」の原則に即し、家庭廃棄物から再生した素材を使った初めての製品。回収されたプラスチック類は、金属やその他の不純物と分別された後に、細断、洗浄、粒状化などの工程を経て、再利用可能で高品質な素材に生まれ変わります。
「それぞれの椅子の表面には小さな斑点が現れます。再生プラスチックという素材を感じさせるとても興味深い現象。まるで木材の年輪が木の成長を物語るように、ひとつひとつの椅子に現れる斑点が再生プラスチックの形成過程を物語っています。」

出典:ELLE DECOR

自然で生分解するバイオプラスチック

地球に還ることがほぼ難しいとされている従来のプラスティックに変わり、 自然で生分解するバイオプラスチックも今注目を集めています。
食物連鎖を阻害しない再生可能な植物由来の原料を使用したKartell / カルテルの収納「コンポニビリビオ」もその原料からできています。

出典:ELLE DECOR

再生工程で生まれる美しい色が魅力的。

イッタラ ガラス工場では、すべてのガラス屑を再利用またはリサイクルしています。このリサイクルコレクションの楽しみ方のひとつに“カラーの個体差”があります。原材料となるリサイクルガラスの混合バランスによって新たなカラーが生まれるため、ブルーやグリーン、ナチュラルなアースカラーなど完成品のカラーはさまざま。リサイクルガラスならではの“一期一会”が楽しめます。
100%リサイクルガラスを使用したフラワーベース「アルヴァ・アアルトベース」 ペアグラス「カステヘルミ」

出典:ELLE DECOR

クッションは海から回収したPET素材を使用

Cassina IXC. / カッシーナ・イクスシーからは
マリオ・ベリーニよるソファのクッションの形状と素材をリニューアルした新作「DUC-DUC」が発表されました。

海から回収されたプラスティックの素材を利用する取り組みは当店のリバイブモブラープロジェクトの活動拠点であるお店でも、バックを販売しております。こういった動きが常識になるかもしれませんね。

出典:ELLE DECOR

ハンドメイドでできた、温かみのあるリサイクルガラス

先日リスタイル本店にも入荷した新進気鋭のブランドBocci社からは、リサイクルガラスのライト。
ボッチはバンクーバーで2005年に設立された比較的新しい照明メーカー。その斬新な発想で作られた照明はデザイン性のみならずロングライフを主眼としたものつくりをしており、持続可能な社会への取り組みなどでも全世界で急速に注目を浴びているブランドです。


出典:ELLE DECOR

当店が推し進めるリバイブモブラープロジェクトの家具。
先日、JR名古屋高島屋にておこなわれた催事イベントにも招かれ、同時期にニュース番組でも取り上げていただきました。
従来のリニア型(直線的で大量消費かつ大量廃棄)の経済システムではなく、活用されることなく「廃棄」されていた製品や原材料などを「廃棄物」ではなく新たな「資源」と認識し、資源を持続可能な状態でループ状に循環させる経済の仕組み“サーキュラーエコノミー”を、リバイブモブラープロジェクトは目指しています。

大量生産・大量消費・大量破棄があたりまえになった現代で、何か少しでも変えられるような、サステナブルな社会に近づくような一歩になればと、中古家具屋である私たちは常に考えています。

(文:柴田)

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